養殖ブリが育つまで
稚魚期
モジャコ漁
ブリの養殖は春先から初夏にかけて行われるモジャコ漁からスタートします。モジャコとはブリの稚魚のことで流れ藻に産み付けられた卵から孵化した稚魚が、そのまま流れ藻に寄り添って泳いでいるため「モジャコ(藻雑魚)」と呼ばれるのです。
ワクチン接種
補採されたモジャコに最初に行われるのがワクチンの接種。人間も赤ちゃんの時に予防注射を行うように、モジャコにもワクチンを接種します。人間 と同じく生まれたばかりのモジャコはある程度の免疫を持っていますが、一定期間を経過すると病気にかかりやすくなってしまいます。病気の発生を未然に防ぎ、不要な投薬を避けるためにもワクチンの接種は大切な作業です。
稚魚の育成
ワクチン接種を終えたモジャコは宿毛の育成漁場で生簀の中に放されます。宿毛漁場は成魚の出荷漁場に比べ海水温が高く、温かい海で育てることで早く大きく成長させることができます。ここでは魚の大きさに合わせて20m×20mの大きさの生簀で飼育を行います。
中間魚の移送
10~12ヶ月、宿毛の温かい海で2~3kgに育ったブリは更なる成長と成熟のため大分や長崎の出荷漁場へと移送されます。移送の際は活魚船と呼ばれる船倉に生簀のある大型の船に魚を移し、それぞれの出荷漁場へと搬送されていきます。搬送の際には海水温の差を考慮して魚を徐々に慣らしながら移送することで魚への負荷を最小限に抑えます。
成魚期
大分や長崎にある成魚漁場に移動されたブリは出荷に向けていよいよ「ひろびろいけす®」での飼育が始まります。